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若手知財部員のひとり言

社会人5年目の某電機メーカー知財担当者の綴るブログです。書評、キャリアプラン、日常の出来事を中心に書きとめていきます。

プロフィール

tom

Author:tom
社会人5年目で某メーカーの知財担当者です。(2012年12月時点)
大学時代に弁理士試験の勉強を始めたことをきっかけに就職活動で知財部門を志し、売手市場という運に恵まれ2008年に知財部門に入社。
権利形成や他社特許対応などの業務を担当。
米国や中国特許事務所に滞在しての研修も経験。

このブログを通じて、少しでもどなたかの役に立てれば幸いです。

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留学の検討

米国の留学を検討しています。調べた情報を記録として残していきたいと思います。

まず、留学を検討している理由ですが、入社以来知財部で7年ほど仕事をしてきましたが現状の課題認識として以下のようなことを考えています。

・日本のメーカーは(一般的に)特許をとるだけで全く使えていない。使ったとしてもトロールに売る程度ではないか。
・一方で海外メーカーからは特許を使ってせめて来られている。

この差はどこから来るのか?

・一つはビジネス形態の違い。
日本のメーカーと言いましたが正確には日本の大手電機メーカーといった方がよいかもしれません。彼らは守るビジネス規模や種類が大きく自分からは攻めることの難しい、インビジブルエッジの言葉を借りるなら[ガラスの家]。せめてくる企業は強みに特化した[サメ型企業]という違いがあるのかもしれません。

・経営層の意識の違い。
一般論として農耕民族である日本人は積極的に自分からせめて行くことを好まないのかも知れまえん。しかし、中韓メーカーからの激しい追い上げにあっており、業績を悪化させるばかりの現状を見ているとそうは言ってられない。


つまり、活用への道を見出すためにはビジネス形態のレベルから考えて、経営層にも伝わる言葉で説得する必要があるのではないかと思われる。

知財・技術と経営のギャップ。そうったことを埋められるような人財になるべく、留学して勉強したいと思言う。

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これまでの英語学習履歴

知財と英語。切っても切れない関係があります。

英語が必要な仕事は無数にありますが、知財の仕事もその一つです。特に企業で働く場合は英語は必須の能力です。
中国が経済的に発展して特許出願を増やしているとはいえ、メーカーにとってアメリカが特許の主戦場であることに変わりはありません。

中国の代理人も英語を話せるので、やはりメインの言語は英語。このように知財の仕事をするにあたり英語は重要な、というより基本的な能力です。


そんな業界を志した割に英語は本当に苦手でした。

高校生のころ、英語は学年300番台(320人中)をとったり、入社当時もTOEIC400点台からスタートでした。

知財の仕事をしてもうすぐ5年経ちTOEICも800点台になり、米国事務所駐在も経験して英語は出来ないことはないというレベルにはなったかと思います。


そんな自分ですが、どのような勉強をしてきたかを紹介して少しでも同じような境遇にいるかたの役に立てばと思います。



読み書きはもちろん重要なのですが、圧倒的にスピーキングが出来ていなかったので、入社後はスピーキングに重点を置いて勉強してきました。

カフェ英会話にいったり、発音の練習したり、色んな本を読んだりしましたが、一番役にたったのはこの本。

スピーキング能力向上のために瞬間英作文という方法を提唱されています。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)


英語のスピーキングは如何に早く英文を組立て口に出すかということが重要であるため、この本で非常に簡単な日本語をすぐに英語に変換して口にするという練習をしました。

英文を聞けばめちゃくちゃ簡単なんですが、意外と英文を即答するのは難しもんです。
この本から始まり、複数の瞬間英作文関連の本を通じて、反射的に口から出てくる英文を増やしていくことで何とかなってきたかと思います。

しかし、まだまだ道のりは長い。特に訛りのある英語はわからんですね。。。


インビジブルエッジ

最近読んだ知財本に関する書評です。

まずインビジブルエッジというボストンコンサルティング出身の知財コンサルタントによる書籍です。

インビジブル・エッジ



知財は見えないが、使い方次第で切れる武器になる。という趣旨でインビジブルエッジというタイトルが付けられています。


構成としては産業革命の契機となったワットの蒸気機関開発において如何に特許が役にたったかという話に始まり、現代において知的財産を上手く使って利益を上げているハイテク(コンピュータ)からローテク(研磨スポンジやひげ剃り)まで幅広い企業の戦略が紹介されます。

そして最後にこのような戦略がSNS最大手のFacebookにおいても上手く活用されていることが解説されています。


『<反>知的独占』のような知財不要論を唱える書籍とは対極で、知財は重要であり企業戦略を作製するにあたり、知財の保護を中心に据えていない戦略は戦略と呼ぶに値しないとコンサルタントの立場から提言されています。

〈反〉知的独占 ―特許と著作権の経済学
〈反〉知的独占 ―特許と著作権の経済学


知財部で仕事をする身としては、知財が不要だと言われると自分の仕事の意義を失ってしまうので、このような知財の重要性を説く本を読むと、これらの企業のように上手く知財を保護・活用して行かなければいけないと身が引き締まります。

ただ、現状として日本企業は特許を上手く活用できないと思う。それが理由で価格競争に落ちいて大幅な赤字を計上してしまってるんじゃないか。

特許大抵のもの特許は価値がない。しかも個別の技術がどれだけ有効か経営者にはわかりにくい。
こいった知財ならではの特殊な特性のため、管理が難しく大半の企業はしかるべき戦略がとれていない。



元パナソニックの知財で現大阪大学教授の玉井氏の著書では、日本の知財立国構想が上手く言っていないことが述べれれています。

知財インテリジェンス-知識経済社会を生き抜く基本教養 (阪大リーブル036)
知財インテリジェンス-知識経済社会を生き抜く基本教養 (阪大リーブル036)

例えばソニーが先行開発したリチウムイオン電池や、シャープの太陽電池や液晶事業は日本メーカーが長年の開発費を投じて先行開発したにも関わらず量産段階になると韓国、中国勢と価格競争になり、FY2011の会計で膨大な赤字を計上してされています。


多大な出願費用や知財部の人権費を費やしたにも関わらず、知財を持つ企業も持たない企業も価格競争で競争するうようになってしまい、発明創出、特許出願、権利活用、再投資というサイクルが上手く回っていないということが紹介されています。

言わば特許出願の数で知財部の活動が評価される『管理知財』になっているのではないかという問題提起でした。


自分が中国の特許事務所で研修をしていたときの事務所の翻訳担当の方の前職が中国メーカーで日本メーカーの日本出願を中国語に翻訳することだったそうです。このように特許出願を通じて少なからず技術は漏れていっているわけで、活用なき特許はただの慈善事業になってしまいます。




話しはインビジブルエッジに戻りまして、上手く知財を活用している企業としてクアルコムが紹介されています。
1999年にエリクソン、モトローラから特許料収入を得たことをきっかけに、赤字を垂れ流す製造事業を京セラに売却し、イノベーションに専念することとなった。

ここから特許に専念してライセン収入とCDMAチップ設計料が全売上の30億ドルの90%を占めて、利益率はなんと40%だそうです。日本電機大手は良くて利益率数%、赤字のところもたくさんあります。


ではこのように特許のライセンス活動に日本の電機メーカーが注力すればクオルコムのようになれるかといえば、そうでもなく、本業の製造のビジネスボリュームが大きいため、カウンターのリスクが大きく、『ガラスの家』として紹介されています。


つまり、中から石を投げることは出来ず、外からの攻撃に弱い状態ということです。ではそんなガラスの家な日本電機メーカーはどうするべきか。難しい問題です。


これらの本を通じて、現在日本のメーカーの知財部員として働いていて自分の仕事がどのように世の中の役にたちのかと悶々としていたことが明確になりました。


上手く活用しないと特許なんて出すだけ無駄で、パナやソニーみたいにビジネス規模の大きい会社はカウンターを受けやすいから自ら積極的に特許を活用するのは難しい。


だから技術が守れていなくて中国、韓国メーカーと価格の競争になってしまっているのでしょう。
技術を守ってビジネスで利益を上げていかないと、資源のない日本は衰退していってしまうんじゃないでしょうか。なんとか日本に貢献できるような仕事ができるようになりたいもんです。



トーストマスターズ

先週トーストマスターズというスピーチのトレーニングを行うためのサークルにいってきました。


仕事でプレゼンする機会があってうまく行かなったとき、もっと上手く話せるようになりたいなと思ったのがきっかけでした。
知財の仕事は図書館で勉強するような一人で黙々と進めることが多いので、自ら動いてこういった機会を作らないと上達しないなと思っていました。


流れとしては初めに準備してきたスピーチを行う方がいて、それに対するフィードバックを紙で行う。次の方のスピーチと紙でのフィードバック。このサイクルを数名繰り返して休憩に入ります。

休憩時間に紙のフィードバックをスピーチをされた方に渡すこと、最優秀スピーチ者の投票を行います。


休憩時間終了後、スピーチに対するフィードバックのスピーチを上級者の方が即興で行います。さらにそれに対するフィードバックを会長が行っていました。またフィードバックのスピーチも投票して最優秀者を選出します。


どの方も非常に上手くしゃべるのが印象的でした。


このように、話し方の座学を行うところではなく、スピーチの実践メイン。特定の先生がいるわけではなく、参加者が改善点をフィードバックしていきます。営利目的ではないので月謝も1000円でした。

参加された方によると話し方教室にいくと万単位のお金が必要な上に、実践の場はあまりなかったそうです。
仕事でのプレゼンでは中々フィードバックをもらえることは少ないので、こういった場は貴重だと思います。


まずは体験ということで参加させてもらったのですが、自分が求めていたのとピッタリでした。


今後も参加して自分を磨いて行きたいと思います。

日本と米国の弁理士試験

日本では非常に難易度の高い弁理士試験。米国ではそれに対応して(完全に同じと言ってよいかは不明ですが。)Patent Agent試験があります。米国の代理人と雑談していて教えてもらったのですが、実はこの試験日本と違って合格率は非常に高いそうです。しかも準備期間は圧倒的に短い。

大体一か月くらいで70%くらい受かるそうです。もちろん日本人からすれば英語の壁があるので簡単に受かるわけではないと思いますが、ネイティブが受ける場合、日本に比べて遥かに難易度は低いのだと思います。

日本の試験は難しいだろ!?何でそんなに難しいの?と滞在中の事務所の弁護士に言われましたが答えられませんでした。なんででしょうか?


そんなに合格率が高いなら、英語の勉強も兼ねて受けてやろ!と意気込んでみましたが日本人は誰もが受けられる試験ではなく、永住権や就労ビザが必要なようです。


しかも、就労ビザの場合は期間限定のPatent Agentとなってしまうようです。


そんな制約がつきまとう試験ですが、Amazon.comからPDF版の参考書を購入すれば日本でも勉強可能です。もちろん日本語の米国特許法の参考書も使えると思います。時代の進歩に感謝です。

http://www.amazon.com/Ultimate-Patent-Exam-Study-Guide/dp/B00A31QUBE/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1355191425&sr=8-2&keywords=patent+bar+exam


個人的には日本も試験自体簡単にして、より実務を磨く時間にフォーカスした方がいいじゃないかと思ってしまいます。使われない法定通常実施権なんかよりもUSの実務を考慮した日本明細書を書く知識の方がよっぽど役に立つのではと思ってしまいます。



ちなみに中国の弁理士は中国人のみで日本人は受けれなかったはずです。合格率はどの程度なのでしょう。忘れてしまいました。

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